移動運用用の電源のページです。
QRP運用と移動時のMAXパワー運用で電源を使い分けていますが、未だ最良というものが見つからず試行錯誤を繰り返しています。
基本的にはQRPはシールバッテリー、QROは発動発電機(以下、発電機)というのが現在のスタイルですが、ロギングにPCを使うとなると組み合わせが複雑になってきます。
車内で運用する場合でも、車のバッテリーの使用は極力避けています。(モービル運用時を除く)
シールバッテリー
逆さま以外の状態で充放電可能な鉛電池です。車などに使われているものは液漏れには十分注意しなければなりませんが、シールバッテリーは横倒しにしても液漏れはありません。また充電時の水素ガスも放出されませんので安全性が高く使いやすい鉛電池です。
ただし、急激な充放電や過放電は電池寿命を縮めますので注意が必要です。
私の愛用の無線機は、電圧の低下に強いタイプが多いため、負荷をかけた状態の電圧が13V~11.5V程度の範囲で使用しています。
使用リグによって下記の3種類を使い分けています。
注)無線機によっては電圧が13V以上必要なものが多くありますので、このページを参考にされる場合はお持ちの無線機の特徴を把握した上でご検討ください。
22Ahタイプ
10W~20W程度の運用時に使用しています。
また、PC用の電源として100V用のインバータを接続します。
この大きさになるとザックに入れて背負い上げのような使い方は辛くなりますので、モービル移動専用としています。
重量 約7Kgです。
主な使用リグ
FT-897S(20W運用)
FT-290mk2(10W運用)
FT-690mk2(10W運用)
TR-751
8Ahタイプ
QRP運用時のメイン電源です。
単体または並列で2こ使用しています。
単体のものは無線機の電源としてSSB運用時に3~4時間程度の運用に使用しています。
2個並列は、運用時間の延長用として使うほか、インバータを接続してPC用の電源としても使用しています。
また、コネクタの繋ぎ換えで24Vを取り出し、レギュレタと組み合わせて12Vより高い電圧の機器用にも利用します。
重量 約2.7Kgです。(1個あたり)
主な使用リグ
IC-703
FT-290mk2(10W運用)
FT-690mk2(10W運用
2.6Ahタイプ
ハンディー機やFT-690mk2などの電池駆動可能な機種用に外部電源として使用しています。NiCdやNI-MHなどに比べ安定して使えるように感じます。しかし、容量が小さいので意外に使用時間は短いという感じです。
徒歩での移動に使用しています。
重量 約1Kgです。
主な使用リグ
FT-290mk2(2.5W運用)
FT-690mk2(2.5W運用)
自動車用鉛蓄電池
車用のバッテリーです。トラックなどに使われる大きめのものをローカル局から戴きました。
運搬時の液漏れと充電時に発生するガスには注意が必要です。
運用スタイルに合わせて容量を選べるので、扱いに注意すれば無線用の電源として便利です。
アップバーター
自動車用鉛蓄電池と組み合わせて使用します。
蓄電池の電圧を安定した13.8Vに変換します。
蓄電池の電圧は、使用しているに従い低下してきます。
定格電圧13.8V±15%のRigでも12V台では性能を発揮できないものがありますので、そのようなRigを使うときに使用します。
主な使用リグ
FT-897(50W運用)
IC-7000M
NiCd & NI-MH
単三型の充電池です。
以前は、ニッカド電池が主流でしたが、最近はニッケル水素電池が多くなりました。
ニッケル水素電池は、容量が大きく無線機の電池としては使いやすいのですが、容量が大きくなるほど外径も僅かに太くなり、無線機によっては使えない場合があります。
左側のTH-78は本体内部に電池ボックスを差し込む構造のためニッケル水素電池は使えませんでした。
左から
NiCd(1000mA),NI-MH(2250mA),NI-MH(2000mA)
発電機
安定した電源としては優秀なのですが、ノイズ対策には苦労しています。
初代は、ブラシレスタイプのものです。
ロギングにPCを導入したのとローテータの電源として必要に駆られて使用しはじめました。
初代が古くなったので現在はインバータタイプを使用しています。
※ノイズ対策
使用している発電機は、一応ノイズ対策済み品でしたが運用時に気になるノイズがあり自前でノイズ対策を講じてみました。しかし、思うような結果が得られませんでした。
そこでメーカーオプションのノイズフィルターを追加してもらったところほとんど気にならないレベルまでノイズが低減されました。
主な使用リグ
FT-897S(50W運用)
IC-7000M
インバータ
DC12VからAC100Vを取り出しPC用の電源としています。
周波数によってはノイズが無線機に飛び込んで交信に支障を来す場合があるため、運用周波数によって3種類(異なるメーカー製)を使い分けています。
無負荷時の消費電力を少なくするためPC用の電源としてギリギリ(PCによって異なりますが)の150W程度のものを使用しています。
ソーラーパネル
IC-703用の電源に使用している8Ahシールバッテリーの充電用に使用してみました。
秋月電子で扱っている12V500mAタイプです。同社扱いの充電コントローラとの組み合わせで、晴天下0.7~0.8A、明るい曇天下0.2A程度の電流が取り出せました。
夏から秋にかけての週一の移動運用では天気さえ良ければ8Ahシールバッテリーの並列充電まで使えましたが,季節や天候の影響により安定した充電は難しそうです。
現在は60Wクラスのソーラーパネルで車用のバッテリー使用の運用を実験中です。