ワイヤーで作ったデルタループア ンテナです。

山岳移動用にパッキングの軽量化とコンパクト化を考えて作ってみました。

また、トップヘビーにならないように △スタイルとして釣り竿をマストとして設営できるようにしています。



イメージ図










製  作

MMANAで計算した結果を基にSWR計だけで調整していきます。

※ここで示している数値はエレメント材質、地上高やエレメント長の比率などにより変わります。

MMANAにワイヤーデータを入力します。
ワイヤー長はループアンテナの基本値の1波長とし6mを3分割して1つのエレメントとします。
給電位置は、水平エレメントの中央部とします。
ここでは、リアルグランド、高さ5m(頂点位置)に設定しています。




入力が完了したらMMANAの最適化機能を使って最適化します。
ここではエレメントの共振をとるだけなのでSWRなどの調整はしていません。
計算結果、エレメント長が1.1波長近くまで延長されました。
このときの給電点のインピーダンスは98オーム程度になっています。
打ち上げ角が高いのが気になりますが・・・。




エレメントを上記計算結果にあわせて作り ます。

エレメントの折り曲げ部分にマーキングします。
今回は水平エレメントから給電しますのでワイヤー端点から

   水平エレメント長×0.5
   傾斜エレメント長
   傾斜エレメント長
   水平エレメント長×0.5

となるように分割します。



マッチングは上記データからQマッチを採 用しました。
厳密に作る場合は、アンテナ側から50オーム→75オーム→50オームの組み合わせとなりますが75オーム→50 オームでもいけそうです。
今回は単純に3C-2V(75オーム)を1/4波長分使用してインピーダンス変換しました。
計算値ではSWR1.16以下に調整できるはずです。

リグ側の同軸ケーブル接続用に片側にコネクタ(ここではBNC)を取り付けます。



エレメントとマッチングケーブルを接続し ます。

半田付けして結束バンドで同軸ケーブルとエレメントをまとめて締め付けます。

右の画像では省略していますが、絶縁と防水のためビニールテープなどで処理します。




水平部のエレメントを支持棒に固定してから、エレメントの頂点をマスト上部に固定しま す。
つり下げ状態で△のかたちになります。
右では水平エレメントの支持に釣り竿を使いましたが、もっと軽くできる物がありそうです。

この状態でSWRを測定してみました。
(無調整ではSWR値が使用できる範囲にはありませんでした。



調  整

形ができあがりましたが調整が必要です。
SWR計で調整していますのでSWRの谷がどこにあるかを探すにはアンテナを変形させていきます。

アンテナエレメントの頂点を右のように加工します。
エレメントを絞り込んでいる治具を下げてSWRが下がればSWRの谷が低い周波数側にあります。逆にSWRが上がる場合 はエレメント長が不足しています。

この作例では、絞り込み部分を頂点部から15cmほど下げたところでSWRが目的周波数で下がりました。

全体的なエレメント長を再調整して終了です。

当局は設営に便利そうなので、このまま絞り込んだ状態で使用することにしました。





このアンテナの使用感

今まで使用していた山岳移動用のダイポールアンテナと比較しました。
同じ高さ(4.5m)に設置したダイポールアンテナとの比較では、グランドウェーブの交信は若干優位(感覚的)にあります。 また、相手局が垂直偏波の場合は、確実に交信しやすくなります。
ただし、アンテナ最高部△の頂点が3m以下になると極端にゲインが落ちるようです。同じ高さ(3m)に設置したダイポールア ンテナで拾ったビーコン(Sメータは振らない)がこのアンテナでは更に弱く聞こえます。

移動用用の6m長アルミポールに設営してみました。
最高部6mからの釣り下げスタイルです。
短時間の使用感では、アルミポールで自作したLCマッチのデルタループと遜色ないようです。
設置方法として△スタイルと逆△スタイルでも比較しましたが、違いがわかりませんでした。

※使用感については長期使用に伴い変更する場合があります。