15m Band Delta Loop Antenna
釣竿と被覆線で作ったデルタループです
LCマッチで調整してあります

釣竿なので風が吹くとよくしなります。
心許ない感じもしますが、立ち上げのポールにかかる力を適当に逃がしてくれるので、これはこれでありです。



MMANAを使って作ってみました。

設計はMMANAを使用しSWR計を使って調整していきます。
MMANAについてはソフトウェアのページで紹介しています。

材料
被覆線

釣竿
塩ビ管
Uボルト
樹脂製まな板
ゴムバンド

Mコネクタ
コンデンサー
銅線
同軸ケーブル
被覆線
端子
ボックス
トップ インターホン線 0.3mm2
サイド 1.25Sq
FRP/4.5m
釣竿固定用


被覆線固定用

ボックス取り付用 ジャック
耐圧500V以上(50W運用)
径1.2mm
微調整用コンデンサ代用(50オーム系2Vが適)
マッチング部配線用
エレメント取り付け端子用 長軸のビス ナット 蝶ナット など
マッチング部保護用ボックス


構造 エレメントは移動運用を考慮して被覆線を釣り竿に沿わす形にしました。できれば太めのエレメントを使用したいところですが、できるだけ軽量にしたいので釣り竿に沿わす部分を1.25sq線を使用し上部の水平部はインターホーン用線を裂いたものを使用しました。
釣り竿は4.5mのFRP製振り出し竿を利用します。入手した釣り竿は元部のキャップが竿本体と同じ太さになっています。これをポールに取り付けた塩ビ管に差し込んで固定します。
釣り竿の解放角度は90度にしました。4.5mの釣り竿で21MHzの1波長にするために、水平部の長さを長くする必要があるためです。
給電方法はLCマッチを採用しました。


MMANAによる設計


MMANAで全体の寸法を決めてしまいます。
釣竿の開きは90度にして先端部が水平エレメントで引き曲げられる形になります。
釣り竿先端から1m程度を垂直になるように設定します。
給電部の高さは実際に使用するポールに合わせて6mとしました。


イメージした形をMMANAの「アンテナ定義」に入力していきます。
MMANAには入力したアンテナの特性を計算させるほかに、自動で最適化する機能があります。
今回はトップの水平エレメントの長さを調整してできるだけエレメントが目的周波数に共振している状態に持って行きました。
最適化後の状態を示します。

最適化後のアンテナの形を示します。
実際に設置した場合はもっと複雑に釣り竿がしなりますが・・・ 気になる方は挑戦あれ(深みにはまるかも)
釣り竿先端が初期値よりも開いて外周が長くなりました。
なお、最適化の際にエレメントがアンバランスに変形しますので修正しながら何度か最適化をしています。

何度か修正してリアクタンスが0に近づいたところでOKとします。ここは程々にしておきます。
純抵抗R(Ohm)とSWRは無視しましょう。

エレメントの形が決まりましたので、次は50Ohmの同軸ケーブルで給電するためにマッチングをとります。
実はMMANAを使った理由はマッチング部の定数を目安程度に知りたかったためです。

上で計算したエレメント長はどうでもよいのです(そんなことはありませんが・・)。
エレメント長は1波長プラスα(10%程度)にしてうまくマッチングをとればアンテナとして働いてくれるはずです。
アンテナアナライザーを持っている場合は、測定方法を間違わなければ適当なエレメントでもマッチングをとるのは難しくないかもしれません。 ・・・が、

今回はSWR計だけで調整しますのであたりを付けておかないと何をやっているかわからなくなる可能性があります。SWR計で調整する場合はHAMバンド外に電波を出すわけにはいかないので調整に苦労することになるかもしれません。

既に上記の計算結果でマッチングに必要なデータがそろいました。データを元に計算すればマッチング部の定数が出てくるはずです。
それでは計算を・・・  
今回はMMANAの便利な機能を使いましょう。
MMANAのメニューから表示>オプションを選んでLCマッチタブを開いてください。下図の朱枠にLCの定数が表示されています。
朱枠内の右側がエレメント側です。

ちょっといっぷく
設計したアンテナの特性をMMANAでみてみました。
左側は給電点の高さとインピーダンスと共振周波数です。
右側は給電点の高さとゲイン、打上角です。

最適化途中でピックアップしたデータなので上の計算結果と少しズレていますが・・・
何かの参考になればとおもいます・・・  私は考えるところがありましたがナイショです。


制作
まずはエレメント線をMMANAで最適化した長さに加工します。

加工したエレメント線を釣り竿に沿わせて設置しました。
釣り竿の固定には左のものを使っています。塩ビ管に釣り竿を差し込むことで立ち上げます。




マッチングをとらずにSWRを測定しました。
SWRは1:3.0程度になっていました。
MMANAの計算結果と同じくらいです。  ・・が、同軸ケーブルやその他の影響がありますので目安程度です。


マッチング部を作ります。
コンデンサーは、手持ちの組み合わと同軸ケーブルを並列に入れて調整します。
コイルは1.2mm銅線を巻いて作りました。
計算で巻き数を求めてもよいのですが、MMANAのオプションメニューに空芯コイルの計算がありますので利用しました。


ボックスに入れたマッチング部です。
コンデンサーの調整用に同軸ケーブルが入っています。少し大きめの容量にしておき少しずつ切りながら調整します。
コイルは少し余分に巻いて調整していきます。中央部分に見える半田付け部分を繋いだり切ったりして調整します。


MMANAの計算値で組んだマッチング部を先のエレメントに繋いだ結果SWR=1:1.4程度になりました。
何度か調整してSWR=1:1.1程度に追い込んで調整終了としました。
調整の結果MMANAの計算値よりCとLともに若干増加させる必要がありました。

今回MMANAで計算させたのでマッチング部の設計がすんなりいきました。すべてが計算どおりとはいきませんが、SWR計の針がHAMバンドの中で動くところまで持ってこれれば調整が楽になります。
アンテナアナライザーを持っていない方はお試しあれ。 (全てにおいてうまくいく保証はいたしませんが・・・)

※今回SWR=1:1.1程度で調整を終了しました。もっと追い込めばSWR=1:1.0にかなり近づけることができます。
 上のグラフで給電点の高さとインピーダンスの関係を示しましたが、実際に調整しながらその変化を感じることが
 できました。
 移動運用時には設計した6mの給電点を確保できない場合があります(強風時など)。そのため給電点高4.5mでも
 ストレスなく送信できるように調整した結果SWR=1:1.1で最良点と判断しました。

※※調整が済んだら長さの異なる同軸ケーブルに換えてSWRを確認してみましょう。
   大きくSWRが変化しなければOKです。

エレメントの給電インピーダンスを調べてみました
MMANAで計算した上記のエレメントのインピーダンスを、バリコンとステップ可変のコイルでマッチングをとって調べてみました。

MMANA  R145.6 Ohm −jX0.809 Ohm
実測値   R165.8 Ohm +jX34.551 Ohm
                         ※実測値は参考程度です